由来の物語
編集部ふたを開けると、湯気の向こうにずらりと具材。
やわらかなおもち、鶏肉、れんこん、ごぼう、白菜、あなご、卵焼き——あたたかな出汁を含んだひと椀をすすれば、体の芯までほどけていきます。
具雑煮のルーツは、寛永14年(1637年)の島原の乱にさかのぼると伝わります。原城に籠った人々が、おもちを蓄え、山や海の幸を集めて雑煮を炊き、栄養をとりながら戦い抜いたのが始まりとされます。
これをもとに、文化10年(1813年)、初代・糀屋喜衛ェ門が味つけに趣向を凝らして生み出したのが、今に伝わる具雑煮のはじまり。のちに屋号を姫松屋と改め、二百年余り受け継がれてきました。具だくさんの一椀に、島原の歴史がそのまま映っています。
全国うまいマップ編集部