由来の物語
編集部つるりと冷たいそばに、大根おろしと出汁をたっぷり。
すすった瞬間、辛みの効いた汁が喉をすっと通り抜け、あとから蕎麦の香りがふわりと鼻に立ちのぼります。これが福井の「越前おろしそば」。薬味は刻みねぎと削り節だけ、というシンプルさが、かえって癖になるんです。
荒れた土地でも育つそばは、福井藩の家老・本多富正が領民に栽培をすすめたと伝わります。大根おろしを合わせる食べ方も、この頃に広まったといわれています。
おろしのほのかな辛みと、つゆの旨み、蕎麦の素朴な甘み。三つが口の中でひとつになる、その瞬間がたまりません。夏でもさっぱり、何杯でもいける——福井の人がこよなく愛する、冷たい一杯です。
全国うまいマップ編集部
