由来の物語
編集部昆布だしのなかで、白い豆腐がふるりと揺れる。
さじですくってひと口、大豆のあまみと、つるりとしたのどごしが、じんわり体にしみわたります。
豆腐は、肉食を禁じた寺の精進料理として広まった食べものです。なかでも湯豆腐は、京都・南禅寺の門前の茶店で出されたのが始まりと伝わります。京都は良質な地下水に恵まれ、昔から評判のよい豆腐が作られてきました。江戸時代には「南禅寺を訪れたら湯豆腐を食べねば」とまでいわれ、東山や嵯峨のあたりに専門店が並んでいったそうです。
余計なものを足さず、豆腐そのものを味わう。京都の水と歴史が育てた、滋味深い一品です。
全国うまいマップ編集部