由来の物語
編集部スプーンを入れると、ほろりと崩れる泡のような卵。
東海道五十三次・袋井宿の名物「たまごふわふわ」です。
使うのは卵とだし汁だけ。江戸時代、袋井宿の脇本陣で旅人の朝食に出されたと記録が残る、由緒ある一品です。昆布と鰹でていねいに引いた出汁に、よく溶いた卵を流して一気に蒸し上げると、雲のように軽い泡が立ちます。十返舎一九の『東海道中膝栗毛』にも顔を出す、歴史ある朝の味わいです。
口に運ぶと、ふわっとほどけて出汁の香りがふくらみます。甘くないのにやさしくて、何杯でもいけそうな素朴さ。シンプルだからこそ、出汁の良し悪しがそのまま味になる、奥深い卵料理です。
全国うまいマップ編集部
