由来の物語
編集部すっと割れば、杉の香りがふわり——下市町の吉野杉箸(割り箸)です。
下市町は、割り箸発祥の地として知られます。その起こりは南北朝時代。吉野にいた後醍醐天皇に、里人が吉野杉で作った杉箸を献上したのが始まりと伝えられます。美しい木目と芳香は公家や僧侶にも愛され、やがて江戸時代に割り箸として広まりました。
今も国産割り箸の主要産地は、下市を中心とした吉野地方です。杉やヒノキの端材を活かして作られる箸は、木のぬくもりそのもの。口に運ぶたび、ほのかな杉の香りがふわりと立ちます。一膳の箸に、奈良の森と長い歴史が、しっかりと宿っています。
全国うまいマップ編集部