由来の物語
編集部鍋からあがる湯気が、いつもと少し違います。
だしに牛乳を合わせた白いスープ。鶏肉と野菜をくぐらせてすすると、まろやかでコクのある、やさしい一杯に出会えます——奈良・明日香村のミルク鍋、飛鳥鍋です。
飛鳥時代、唐から乳製品が伝わり、宮中で乳牛が飼われるようになったとされます。やがて僧侶たちが鶏肉を牛乳で煮て食べたものが起源と伝わります。
今のかたちに整ったのは昭和初期。地元の牛乳を使った明日香の名物料理として考案されたといわれます。牛乳が苦手な人でも、だしと合わさると驚くほど飲みやすい。古代の食文化が、今も鍋の中で息づいています。
全国うまいマップ編集部