由来の物語
編集部大豆と水だけ。
それなのに、これほど豊かな味わいになるのかと驚くのが、身延のゆばです。
日蓮宗の総本山・身延山久遠寺のふもとに古くから伝わる精進料理の食材。肉や魚を口にしない修行僧の体を、良質なたんぱく質で支えてきました。豆乳を静かに煮立て、表面にできた薄い膜をそっとすくい上げる——手間を惜しまない、究極にシンプルな一品です。
汲みたての生ゆばは、とろりなめらかで、ほのかな大豆の甘さと香りがゆっくり広がります。わさび醤油でそのまま、あんかけにしたゆば丼で、湯葉づくしの御膳で。やさしくも奥深い、寺町の滋味です。
全国うまいマップ編集部