由来の物語
編集部切り分けた断面から、黄金色の栗がごろりと顔をのぞかせます。
むっちりと弾むようなくちどけの羊羹と、ほっくり甘い栗。ひと口で秋がやってくるような、ぜいたくな一本です。
青柳正家は昭和23年、向島に生まれた和菓子の名店です。翌年の全国銘菓奉献の式典で、一條実孝公がここの菓子を大変気に入り「正家」の名を授けた——そんな格式ある由来を持っています。看板の栗蒸し羊羹は、ていねいに灰汁を取った小豆ならではの澄んだあんが自慢。藤色とも言われる上品な色あいに、職人の手間がそのまま映っています。
濃いめのお茶を一杯。しっとりした羊羹と栗の甘みが舌の上でほどけていく時間は、なんとも言えないしあわせです。大切な方への手みやげにも、ぜひ。
全国うまいマップ編集部
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