由来の物語
編集部ころんとした焼き芋そっくりの姿に、ぱらりとふりかけられたシナモン。
包みを開けた瞬間、ふわりと香る甘いスパイスに、もう心をつかまれます。
東京・人形町の壽堂は、明治十七年(一八八四年)創業の老舗。黄金芋はその看板菓子で、白いんげん豆に卵黄を混ぜた黄身餡を、まろやかなコクとやさしい甘さに仕立てています。
しっとりと舌にとろける餡と、鼻に抜けるシナモンの香りが見事な相和。芋を一切使わず、芋以上に芋らしい味わいを生み出した発想に、職人の遊びごころが光ります。
一日二千個以上を手づくりで守り続けて百四十年。お茶うけにひとつ、つまめば、下町の時間がそっと流れていきます。
全国うまいマップ編集部
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